初代素数王の備忘録

KA4T6X|X=9(カステラくん)は素数。

【札幌杯】 決勝 カステラ-なきゃの

2月29日に開催された素数大富豪大会札幌杯の自戦記です。

決勝はなきゃのさんとの対戦。なきゃのさんはもりしーさんをはじめとする北海道の素数大富豪プレーヤーたちと日々研鑽を積んでいるプレーヤーでQTJKのつく素数を多く覚えています*1。また、素数大富豪トーナメント*2の運営者でもあります。1回戦でみきさん、準々決勝で二世さん(前素数大富豪で遊ぼう会in札幌幹事)、準決勝でけんさん(北海道大学素数大富豪同好会)をそれぞれ下しての決勝進出です。私とはオンラインで何度か対戦した経験がありますが、大会では初めてです。じゃんけんによりなきゃのさんが1本目の先手となりました。

対戦相手のなきゃのさんが私に先んじて自戦記を書いているのでそちらも併せて読むことをお勧めいたします。
nacanobot.hatenablog.com

1本目(7:14:19~7:27:03*3 )

初期手札 な:(46779TTQKKX) カ:(33455788TKK)
私の初期手札は絵札3枚で同じ数がやや多い。2~5枚出しで大きな素数が出せない・知っている多枚出しが見つからないでこのままだと太刀打ちできなさそう。仮に6をドローしたら4336(しざさら)が揃うし358T4K6X(35億八頭身蹴る)の四つ子が出せるといった感じ。

1. な:D(4)94747
2. カ:D(6)88KTK,P(AA2TJ)
なきゃのさんは1手目から長考したのち5枚出し。先頭が9の5枚5桁なので返すには絵札を最低1枚は使わないといけない上に、なきゃのさんの手の内には5枚10桁、最低でも5枚9桁の素数は控えていそうです。ドローすると欲しかった6が来ましたが今の状況だと微妙。ここは手札で作れる最大の奇数の88KTKを出しました。これは実質カマトトの手で、絵札3枚以上確定+ペナルティで手札5枚補充で自分に絵札がたくさんあるように見せることで相手が勝負を回避するように誘導するものです。カマトト狙いなら偶数や3の倍数を出す方法もありますが*4、明らかにカマトトだとわかる手は今のブラフにはかえって逆効果です。88KTKが素数でないという確証*5はありませんでしたが当てずっぽうに出したら素数でない可能性のほうがずっと高いだろうし、私に勝ち目があるとしたら長期戦は避けられないので時間を温存する上でも偶数や3の倍数でないことだけを確認して出しました。結果は合成数で無事にブラフの完成です。あとはなきゃのさんが引っかかるかどうか……

3. な:D(8)86TKKQTX|X=J,P(3345678J)
なきゃのさんはドローして再び長考。全出ししますが失敗(86101313121011=31*617*4501558693)。絵札はたくさんあるものの偶数が多くて処理しきれなかったようです。
3手目終了時の両者の手札 な:(334566788TTJQKKX)(残16枚) カ:(AA2334556788TTJKK)(残17枚)

4. カ:D(Q)57[GC]
私は4336885KTJと57[GC]を用意していましたが、残りが3の倍数。ドローするもQで、そのままでは3の倍数は解消できず。手札を組み替えて4336A28QKTJと57[GC]にすると残りは(A58TK)で3の倍数ではありませんが、これで作れる素数がわからない(8KT5Aなら素数だったようです)。先にグロタンカットしてドローの権利を得ることにしました。

5. カ:D(X)4336A28QKTJ
6. な:D(Q)6QTJK657843
7. カ:D(A)%
そのドローはなんとジョーカー。余りの5と合わせてもう1度グロタンカットができますが、残りの(A8TK)で作れる素数がわからない(実はK8TAが最大の素数)。いったん絵札をかき集めて7枚出しで攻める作戦も考えましたが、絵札と4336を抜くと奇数がA・2枚だけなので苦しい。持ち時間が1分を切ったのでここは4336素数で勝負。ところがなきゃのさんはこれにカウンター! この場面では11枚出しでは物足りず12~13枚で出したかったところだったので、肝心の12~13枚出し素数を知らなかった私の負けです。
7手目終了時の両者の手札 な:(38TQKX)(残6枚) カ:(A58TKX)(残6枚)
f:id:graws188390:20200312101252p:plain

8. な:KTQX|X=J
9. カ:D(6)%
お互い6枚ずつになってなきゃのさんはKTQX|X=Jを出しました。こちらに絵札があまり残っていないと踏んで4枚8桁素数で勝負をかけてきました*6。私のもっている絵札は(TKX)なので、KTQX|X=Jを上回るにはKJTKに必要なJかKをドローする必要があります。私はJかKを引くことに賭けてドローしましたが引けず、パス。

10. な:83#
そのままなきゃのさんが上がり。

1本目から激しくぶつかり合った結果、なきゃのさんが先勝。

2本目(7:28:00~7:31:10)

初期手札 カ:(A2357889TJK) な:(A4455788JJJ)
ダブりの少ない初期手札。A2をQと思えば7~Kまで揃っているので987TA2KJ(789TJQKの上位互換)が出せ、残りは853で素数。しかし、なきゃのさん相手にこの8枚11桁が通るかは微妙なところ。

1. カ:853
2. な:D(Q)JQJ
3. カ:D(K)KKJ
4. な:D(9)%
ということでシンキングタイム終了から約20秒ためたあとに853のほうから出しました。KKJがあると思わせてカマトトを誘います。けれども、このブラフ作戦が通じなかったようでJQJを返されてしまいます。なきゃのさんの手札で作れる最大の3枚出しだと思われるので、これに返せば手番は維持できそうです。私の手札にはKTJがありますが残りが(A2789)で3の倍数なのでドロー。Kを引きKKJが揃いました。確か89A2T7が素数だったかなと思いながら手札を並べ替えKKJ

5. カ:89A2T7#
一瞬「本当に89QT7だっけ?」と思いながらもすぐに9QT8Aと混同していたことに気づきそのまま出してフィニッシュ。

ブラフ作戦は失敗しましたが結果オーライで1-1に。

3本目(7:31:54~7:42:26)

初期手札 な:(A333478TQQK) カ:(56668TKKKXX)
Kが3枚、ジョーカーが2枚、残りは全部偶数という両極端に偏った初期手札。一見強そうなのに奇数がKしかないのでやりづらい。KK=K*TX|X=Aはあるが残りをどうするか……

1. な:D(3)8T7A33K4Q3Q3,P(AA24556TTJJJ)
なきゃのさんは1分ほど考えた末の全出し。しかし失敗(8107133134123123=23*352484049309701)。

2. カ:D(Q)666Q58K
3. な:D(9)4QTJK59
4. カ:D(5)%
なきゃのさんが全出して手札を倍増させたので自分もある程度手札を増やして対抗したいところ。ただ、手の内にKやジョーカーがたくさんあることを見せたくなかったので(TKKKX)を残し、(1本目の88KTKと同じように)適当に666Q58Kを出したところ、これが素数。手札を増やそうとしたところで素数に出会ってしまいました。これで場は7枚、自分の手札は5枚なので、なきゃのさんは返せば自動的に手番をとれます。ここは場に出すのは6枚にとどめておき、6・6で出し切る方法*7を残すべきでした。しかし、この枚数のミスをなきゃのさんが見誤ったらしく、ここで大きくタイムロスをします。それでも先ほど手札を大きく増やしたなきゃのさんはやはり返してきました。
4手目終了時の両者の手札 な:(AAA2333345678TTJJQ)(残18枚) カ:(5TKKXX)(残6枚)

5. な:D(2)846QTJA3
6. カ:D(J)%
なきゃのさんは(私の手札の枚数+2)枚以上だせば手番を維持できるのでまずは8枚出しを狙います。しかしなきゃのさんは持ち時間を使い切り秒読みに入ります。時間ギリギリながらも8枚出し成功。

7. な:D(9)3A2TJA323,P(24477899Q)
なおも続く秒読み。なきゃのさんは9枚出しをしますが、宣言した数(31210111327、素数)と出したカードが異なるという痛恨のミス。時間切れのため出したカードの値が優先され、ペナルティ。

8. カ:5X|X=7[GC]
思いがけなく回ってきた手番。ジョーカーが2枚あるので7枚出しで上がろうかと思いましたが(たとえば5XKKTXJ|X=4|X=Q)、安全にグロタンカットから……

9. カ:KKXTJ|X=Q#
5枚出しで2番目に大きな素数で上がり。

内容に反省が残るものの勝利。優勝に王手。

4本目(7:43:39~7:49:22)

初期手札 カ:(AA235889TJJ) な:(234778TQKKK)
私の初期手札は絵札がT,J,Jの3枚と大人しめ。(A25T)があるので「~T=2*5*~A」という形の合成数出しがあるか探すと、8JT=2*5*8JAを見つけます。しかも残りはA93で素数。これで2本目と同じ3枚出しのブラフ作戦に決まりました。

1. カ:A93
2. な:D(6)KQK
3. カ:%
ということで初手としてA93を出すわけですが、相手からみると初手のA93は普通の3枚出しにしてはトリッキーな手です(少なくとも私が後手の立場だったらそう思います*8 )というのも、通常は奇数を温存し偶数消費の素数を出すように手札を組むので、初手から奇数ばかりの素数を出すということはあまりありません。出されたときにはそう出さざるを得ない理由があります。考えられるのはよほど手札が奇数で溢れかえっているか、今回のようにカードの入れ替えがきかない組み合わせがあるというレアケースです*9。他に相手に絵札を消費させたいという目的で意図的に997(3桁最大の素数)や9973(4桁最大の素数)が出されることがあります*10が、A93ではそれはあり得ません*11。それが影響したかは定かではありませんが、私の思惑通りとはならずなきゃのさんにKQKを返されます(なきゃのさんはKを3枚持っていたことからこちらがKKJを持っている可能性が低いと踏んだようです)。私はドローするか悩みましたが、絵札の少なくなったなきゃのさんが全出しして失敗するほうに賭けドローせずにパスしました(OTTYさんの解説のとおり)。

4. な:2468T7K
5. カ:D(4)84A2TJJ
6. な:%
なきゃのさんが出したのは7枚9桁。残り手札は2枚。その2枚は素数のはずなので私は何としても返さなくてはいけません。知っている素数で勝負するとなると、A2をQとみて(TJJQ)を使った6枚10桁素数*12を7枚で出す方法しかありませんでしたが、現状だと作れないのでドロー。4を引き84A2TJJを出します。しかし残りは(58)。これでは素数は作れませんが、85XならX=3,7,9,Kで素数になります。次のドローに命運を託すことになりました。

7. カ:D(T)5
8. な:7
9. カ:D(T)T,P(7)
運命を託したドローは無情にもT。仕方ないですが、ここは5を出します。なきゃのさんはドローせずに7。私は今度はJやKを引くことを期待してドローしますがまたもT。悪あがきでTを出しますが、冷静に推理すればなきゃのさんの残り手札は素数なので(素数でないなら7を出す前にドローするはず)無意味でした。

10. な:3#
なきゃのさんが最後の1枚を出して上がり。

これで2-2となり、試合はフルセットに。

5本目(7:50:13~8:13:28)

初期手札 な:(5556688JJQX) カ:(234479TKKKK)
最後の勝負、私の初期手札にはKが4枚! しかし、他の絵札がTの1枚しかないので、出せる素数は多くない。JやQがドローできると理想的。他には44T(ししとう)があるので多枚出しも視野に入るか。

1. な:D(5)QX5865865J5J|X=K,P(AAA233677TJQ)
私の手札にKが固まっているということはなきゃのさんはKを持っていません。初期手札では勝負ができないとみたのか全出しするも失敗(1213586586511511=17*233*557*21157*25999)。

2. カ:D(T)44TT2937KKKK,P(A234678899TQ)
なきゃのさんが初手で全出しという3本目と同じ展開になりました。3本目の反省を踏まえて、Kが4枚あることを見せてでも全出しすることにしました。Kが4枚あることを隠してもなきゃのさんは手札が24枚もあるのにKが1枚もないことからこちらにKがたくさんあると推測できるので隠す意味はほとんどありません。出した数は合成数(441010293713131313=73*643*2003*4690659889)でしたが、3本目のようになきゃのさんの多枚出しに何もできないという状況になるのを回避しました。
2手目終了時の両者の手札 な:(AAA23355556667788TJJJQQX)(残24枚) カ:(A223344467788999TTTQKKKK)(残24枚)

3. な:D(Q)57[GC]
24枚もの手札を捌ききるのはなかなか難しい。A23456789TJQKのつく素数で十数枚を一気に消費しようとカード立ての中段にA23……と並べると5とJがない。A,7,2,9の中に4枚揃っているものがないということはなきゃのさんにA729[RR]を出される可能性がある、というように状況を整理。一方、手番のなきゃのさんはグロタンカットで5が山札に加わります。

4. な:D(9)A729[RR]
5. カ:[R]D(J)A234,P(245X)
なきゃのさんがラマヌジャン革命。こちらがKを4枚持っているということでこれしかない、といったところか。これで形成逆転。私の手札はAが1枚、ジョーカーがゼロなのでかなり厳しい。ここで山札の枚数を勘定すると、私のドローで残り5枚。そのうち下の2枚は先ほどの57[GC]なので上の3枚がまだどちらにも渡っていないカードとなります。そこにAかジョーカーが眠っていることに賭けカマトト。ペナルティで引いた4枚の中にジョーカーがありました。

6. な:[R]5
7. カ:[R]D(7)2
8. な:[R]D(2)X[IN]
なきゃのさんは長考の末、5の1枚出し。私は2を返します。どうしても手番を維持したいなきゃのさんはジョーカーを出しました。
8手目終了時の両者の手札 な:(AA2335566688TJJJQQQ)(残19枚) カ:(A223344445677788999TTTJQKKKKX)(残29枚)

9. な:[R]8QTJA32J
10. カ:[R]23456789
11. な:[R]D(7)A5665863
12. カ:[R]A3444789,P(A259X)
ここでなきゃのさんが秒読みに入ります。程なくして出したのは8枚12桁の素数ですが、Aが含まれているところを見るとその場しのぎで出したように見えます。ここで私が返せば勝利にぐっと近づきます。いったん9464T3TKを用意しましたが、先頭の位だけ見て場より大きいから出せないと判断してしまいました(実際は桁数が少ないので出せた)。結局2分以上費やして23456789を出しました。なきゃのさんはこれにA5665863を返します(出会いだったようです)。私は3の倍数でないことだけ確認してA3444789を出しますが合成数(13444789=773*17393)。ペナルティ8枚のところですが山札が5枚しかないのでそれをすべて回収。

例えば、23456789は素数だ。これがQKで使えるかどうかはわからないが、出せたらカッコ良さそうだ。

「QK部 -1213」 第21話

↑23456789を出したけどカッコ良くはなかったです。

13. な:[R]D(6)67QQJ,P(A358J)
なきゃのさんはドローして全出ししますが、3の倍数。手札を最後まで組み切れなかったようです。

14. カ:[R]A729[RR]
15. な:QQJJ=3*8A*567,P(A2456689TQ)
紆余曲折を経て回ってきた私の手番。ノータイムでラマヌジャン革命(革命返し)。Kとジョーカーをすべて持っているので時間切れに気を付ければ優勢は揺るがないか。しかし持ち時間は残り1秒。なきゃのさんは山札回収の合成数出しカマトト。
15手目終了時の両者の手札 な:(AA234556667889TJJQQQ)(残20枚) カ:(A2344457899TTTJQKKKKXX)(残22枚)

16. カ:8429
17. な:%%
私も持ち時間が切れて秒読みに。手札から44TAKTQ973(44TAKTQ97Xは四つ子素数)をとると残りの1桁カードは(24589)。5はジョーカーと合わせて5X|X=7[GC]に使うことにすれば8429で出せます。なきゃのさんに返されてもKJTKがあるので、方針は決定。まずは8429。残りはKJTK→K→X[IN]→5X|X=7[GC]→44TAKTQ973で上がり。なきゃのさんは再度合成数出しカマトトを試みるも、時間切れにより強制パス。

18. カ:K
19. な:D(6)%
途中で手札を組み替えて6枚出しないし7枚出しで一気に減らしたほうがカッコ良いかなと思いましたが時間が押し迫っていたのでそのままの組み合わせで、Kの1枚出しから先に出しました(順序にとくに意味はないです)。

20. カ:KJTK
21. な:D(3)%

22. カ:X[IN]

23. カ:5X|X=7[GC]

24. カ:44TAKTQ973#
23分にわたる激戦の末、私が上がり。

こうして私の札幌杯優勝が決まりました。
完勝したというわけでは全然ありません。相手(佐藤雄介さん)が初手からKJTK→私パス→57[GC]→4枚出し28289*13で上がられ何もできないまま1本取られたこともありましたし、その直後で同じような手順で取り返せたという運に恵まれたことも多くありました。小さなミスを何度もしましたが、それが勝敗に結びつかなかったのも救いでした。
この大会のルールが私に有利に働いた点もあります。持ち時間制では大事な場面でいつも以上に長考できるというメリットがありますが、そうでない場面でも着実に時間が削られるという側面もあります。時間の使い方のメリハリが自分ではうまく行えたと思います。
また、ペナルティでカードを引く際に山札が尽きたときにはペナルティを山札の枚数で打ち切るという公式ルール(本来さらに引かなければいけない枚数だけ相手は自由に手札を捨てられる)とは異なる規定のおかげで決勝5本目12手目の場面で助かったということもあります。山札が尽きるというあまり見られないケースではありますが、裁定に関しては事前に主催者(もりしーさん)およびプレーヤー間で合意があったため、該当の局面では勘出しに踏み切りました*14

数譜

1本目
な:(46779TTQKKX)
カ:(33455788TKK)
な:D(4)94747
カ:D(6)88KTK,P(AA2TJ)
な:D(8)86TKKQTX|X=J,P(3345678J)
カ:D(Q)57[GC]
カ:D(X)4336A28QKTJ
な:D(Q)6QTJK657843
カ:D(A)%
な:KTQX|X=J
カ:D(6)%
な:83#


2本目
カ:(A2357889TJK)
な:(A4455788JJJ)
カ:853
な:D(Q)JQJ
カ:D(K)KKJ
な:D(9)%
カ:89A2T7#


3本目
な:(A333478TQQK)
カ:(56668TKKKXX)
な:D(3)8T7A33K4Q3Q3,P(AA24556TTJJJ)
カ:D(Q)666Q58K
な:D(9)4QTJK59
カ:D(5)%
な:D(2)846QTJA3
カ:D(J)%
な:D(9)3A2TJA323,P(24477899Q)
カ:5X|X=7[GC]
カ:KKXTJ|X=Q#


4本目
カ:(AA235889TJJ)
な:(234778TQKKK)
カ:A93
な:D(6)KQK
カ:%
な:2468T7K
カ:D(4)84A2TJJ
な:%
カ:D(T)5
な:7
カ:D(T)T,P(7)
な:3#


5本目
な:(5556688JJQX)
カ:(234479TKKKK)
な:D(5)QX5865865J5J|X=K,P(AAA233677TJQ)
カ:D(T)44TT2937KKKK,P(A234678899TQ)
な:D(Q)57[GC]
な:D(9)A729[RR]
カ:[R]D(J)A234,P(245X)
な:[R]5
カ:[R]D(7)2
な:[R]D(2)X[IN]
な:[R]8QTJA32J
カ:[R]23456789
な:[R]D(7)A5665863
カ:[R]A3444789,P(A259X)
な:[R]D(6)67QQJ,P(A358J)
カ:[R]A729[RR]
な:QQJJ=3*8A*567,P(A2456689TQ)
カ:8429
な:%%
カ:K
な:D(6)%
カ:KJTK
な:D(3)%
カ:X[IN]
カ:5X|X=7[GC]
カ:44TAKTQ973#

*1:準決勝でAQTJKTKを出しています。

*2:素数大富豪オンラインを使った素数大富豪大会。twitter:@prime_meeting ブログは以下より: prime-meeting.hatenablog.com

*3:時間はアーカイブにおけるこの勝負の放送時間です。配信(YouTube)

*4:合成数出しカマトトは最後の手段だと思っています(一種の美学?)。まだする場面ではないと判断しました。ちなみに私は大会を通じて合成数出しカマトトをしたのは1回戦の1回だけでした。

*5:88131013の素因数分解(367*240139)を知っていれば最高ですが、「(88TKK)でつくれる最大の素数は88TKK」であることを知っていれば88KTKが素数でないことがわかります(当時は88TKKが素数であることを知らなかったのでこの方法は使えなかった)。

*6:一発で上がるなら8TKQX3|X=Aや83KQTX|X=Kなどがあります。

*7:たとえば86665K(実は素数)をカマトト気味に出して通った場合、手札に(TQKKXX)が残るのでKKQXTX|X=Q|X=Jが出せます。これより大きな6枚出しはすべてKを2枚以上使うので、Kを最大でも1枚しかもっていないなきゃのさんはこれを上回ることができないと判断できます。

*8:1回戦のnishimuraさんとHokutoさんの対戦でnishimuraさんが初手でA39を出した(配信の1:38:40ころ)あと普通に3枚出し戦法で進行したので、トリッキーに思うのは自分だけかも。

*9:先ほどのnishimuraさんの場合は、初期手札に奇数が9枚あり前者のケースに該当します。

*10:この出し方は「QK部 -1213-」 第60話にあります。

*11:ちなみにA93はこれで並べ替え最大です。nishimuraさんの記事参照。素数大富豪cpuの出す手の分析

*12:実はこの大会のために6枚10桁素数でヤマを張っていました。

*13:何だったか忘れました。たしか偶数3枚を使う4枚4桁。追記: 佐藤雄介さんが28289であったと知らせてくださいました。そもそも枚数を考えると4枚出しはあり得ないですね。ご指摘ありがとうございます。

*14:現在この規定に関しては有識者の間でも見解が分かれているようで、今後の議論に注目です。

【札幌杯】 準決勝-1 カステラ-OTTY

2月29日に開催された素数大富豪大会札幌杯の自戦記です。

素数大富豪大会札幌杯のルールはもりしーさんの次の記事にあるとおりです。
prm9973.hatenablog.com
無差別級に関して主なルールを述べると

  • 1本目の先手は試合前のじゃんけんにより決定する。2本目以降は先手後手を入れ替える。
  • シンキングタイム1分。
  • 手番は持ち時間制。持ち時間は勝負ごとに5分。持ち時間が切れると1手15秒の秒読みに入る。秒読みが切れると強制パスとなる。
  • カードは流す機会があるたびに流すカード全体をよく切ってから山札の下に追加する。
  • 合成数出しに関して、(たとえ故意に間違える場合でも)素因数場に出される各数は場に出される数より真に小さくなければならず、(場の数)=(素因数分解)の等式が10を法として成立していなければならない*1。この条件を満たさない場合は無効な手として出したカードは手札に戻される。

さらに補足:

  • 参加者16人によるノックアウト(トーナメント)方式。1試合はプレーヤー2人で行い、1回戦・準々決勝は2本、準決勝・決勝は3本先取したほうが勝ち上がり。対戦カードは大会当日に抽選で決定。
  • ペナルティ時に山札が無くなったときに他のプレーヤーが手札を捨てるという処理を行わない。(公式ルールと異なる点)
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大および大会前日の北海道知事による緊急事態宣言に伴い、急遽オンラインでの参加を認める。対戦カードのうち一方ないし両方がオンラインでの参加者の場合、素数大富豪オンラインで対戦を行う。その際のルールは素数大富豪オンライン内のルールに従う。

私は1回戦でかいたいさん(東京工業大学素数大富豪同好会(私の後輩)・マスパーティ杯ベスト8)、準々決勝で佐藤雄介さん(北海道大学素数大富豪同好会)にそれぞれ勝ち、準決勝に駒を進めました。準決勝で対戦したのはOTTYさん(北海道大学素数大富豪同好会・第3期Mathpower杯ベスト8・第1期蝉王戦ベスト4)です。OTTYさんは1回戦でししとうさん(OTTYさんの妹・マスパーティ杯ベスト4)、準々決勝でnishimuraさん(第3期Mathpower杯ベスト8・第1期蝉王戦優勝・マスパーティ杯準優勝)にそれぞれ勝っています。
OTTYさんは家族全員が素数大富豪をプレーする一家*2の兄です。私とは非公式には対戦経験はあるものの、大会では初めての対戦です。いち早く(2018年前半)多枚出しに着手したプレーヤーで、81210から始まる素数を多く覚えています。
じゃんけんの結果、1本目の先手はOTTYさんとなりました。

1本目(6:00:30~6:04:14*3 )

初期手札 O:(223467789TT) カ:(36699JJQKKK)
私の初期手札は絵札が11枚中6枚とかなり強そうに見えますが、残りの1桁カードがすべて3の倍数で扱いづらい。OTTYさんの初手が3~6枚出しなら最強クラスの素数を返すことができますが、そのあとが続くかが怪しい。

1. O:2TT9
2. カ:D(K)KJQJ
3. O:%
OTTYさんの初手は2TT9。初手に4枚6桁を出すのはあまり見られない手です。普通の4枚出し戦法ならあとで出す勝負手のために絵札を温存しますから、初手は4桁がほとんどです。もしかしたらOTTYさんもたくさん絵札をもっていて初手にも絵札を回せるような状態だったかもしれません。しかし仮にそうだとするとKJQJを返される可能性のある4枚出しよりも絵札をたくさん使って出すはず*4ですから、やはり初手4枚6桁は不自然です。もっともありうるのは残り7枚が上がれる形(7枚出し素数・57[GC]と5枚出し素数など)で、こちらのカマトトを誘うものです。
ということで私は2TT9より大きな4枚出しを返さないといけないのですが、捌きにくい3の倍数が多い手札なのでドローしたところ、なんと4枚目のKを引きました。相手がKJQJを持っている可能性はほとんどありませんが、ジョーカーがまだ見えていないことも考慮してKJQJを出しました*5。OTTYさんは少し時間をかけた後ドローをしないでパスしました。

4. カ:D(2)9623KK
5. O:%
私の手札にはKが3枚の他は1桁の3の倍数だけで依然として組みづらい。ドローすると2でした。知っている6枚出し素数9623KKが揃った上に、残りも96Kで素数となって最高のドローでした。OTTYさんに返される可能性もありますが、ここは自分の都合を優先して出しました。OTTYさんは即座にパスを選択。

6. カ:96K#
予定通り最後の3枚を出してまずは1勝。

OTTYさんの初手4枚6桁(実際はカマトトを誘うブラフ作戦だったようです)に惑わされながらも手札の優勢が手伝って最初のゲームを取りました。

2本目(6:05:08~6:09:36)

初期手札 カ:(AA566789TJQ) O:(23458TTTKKX)
私の初期手札は5~Qが並んでいるものの絵札が3枚という点が少しネック。ドローして3かKがきたら6789TJQK(これ自体も素数)から派生する素数が出せるなと思いながら57[GC]と6869(ムバラク素数)を並べてみる。

1. カ:D(X)6789TJQ6X|X=K
2. O:D(8)8XTTT8K4K|X=Q,P(A3345677Q)
すぐにドローすると望外のジョーカーを引いてきました。6789TJQK関連の多枚出し素数と残りで素数を作るとなるとほどなく6789TJQ6X|X=KとA5Aを見つけ、この作戦でいくことにしました。初期手札+ドローの12枚からこれに返す9枚出し素数を見つけるのは大変困難です。果たしてOTTYさんは勘出しするも合成数(812101010813413=29*1009*27753699833)。

3: カ:A5A
残りを出して私が2連勝。

1本目に続き2本目もドローに恵まれ勝利。

3本目(6:10:30~6:17:15)

初期手札 O:(2578TTJJQKK) カ:(A23346778TK)
私の初期手札は絵札が2枚しかないものの私が覚えている多枚出しの中でもよく使っている4336(しざさら)が揃っている。OTTYさんの好きな81210も8A2Tである。43367A2TKが素数だったかなと思いながらOTTYさんの初手を待つ。

1. O:D(9)57[GC]
OTTYさんはすぐさまドロー。少し長い手札の組み替えののちグロタンカット。

2. O:D(2)229
3. カ:D(Q)827
4. O:D(6)KKJ
5. カ:D(4)%
OTTYさんは再びドローし手札を組み替えて出したのは229。KKJが本命かなと思いつつもOTTYさんが結構時間を使っていたので手詰まって229を出したようにも見えます。試合当日は2月29日だったので狙って出したようにも(実際はKKJが勝負手だが残りが組み切れていない見切り発車の手で2月29日は関係なかった)。KKJ越えのKKQ合成数出し(KKQ=2^4*29*283)に3枚必要な2が2枚見えていて、合成数出しカマトトしてもKKQ合成数出しが揃う可能性は低そう。ここはひょっこり手番が回ってきたときに43367QTKが出せるように827を出しました。OTTYさんは3度目の長考ののちKKJ。私はドローしてパス。

6. O:D(5)8QT6T5J#
OTTYさんが得意の81210素数を出して上がり。

OTTYさんが勝利し、これで私の2勝1敗。私が優勢であることは変わらないものの、過去に2連敗からの3連勝*6を経験したことがあるので、OTTYさんにそれを決められるのを阻止する上でも次の勝負で決着をつけたい。

4本目(6:18:25~6:22:29)

初期手札 カ:(2567799TQXX) O:(234556789JQ)
私の初期手札はジョーカーが2枚あるもののJとKがないので絶好とは言い難い。2本目で仕掛けた多枚出しをするにもこの手札で出せる手ごろなものが見つからない。

1. カ:9629
2. O:D(2)97Q5=628J*243*5,P(????????????)
そうこうしているうちにシンキングタイムが終わってしまったのでジョーカー2枚を温存して4枚出し。相手がカマトトしてくれれば57[GC]とジョーカーでいかようにも上がれるし、仮にKJQJを返されてもジョーカーのおかげでカマトトができる上にそのあとOTTYさんがすぐに上がれない場合には私のほうに分がありそう。OTTYさんは初期手札が芳しくなく合成数カマトト。

f:id:graws188390:20200307172526p:plain

3. カ:57[GC]
相手がカマトトしてくれたのでグロタンカットから……

4. カ:7XTQX|X=K|X=J#
5枚出しでゲームセット。3-1で私の決勝進出となりました。

ブラフ気味の初手4枚出しの決断があまり時間をかけずにできたのがよかったと思います。

数譜

1本目
O:(223467789TT)
カ:(36699JJQKKK)
O:2TT9
カ:D(K)KJQJ
O:%
カ:D(2)9623KK
O:%
カ:96K#


2本目
カ:(AA566789TJQ)
O:(23458TTTKKX)
カ:D(X)6789TJQ6X|X=K
O:D(8)8XTTT8K4K|X=Q,P(A3345677Q)
カ:A5A#


3本目
O:(2578TTJJQKK)
カ:(A23346778TK)
O:D(9)57[GC]
O:D(2)229
カ:D(Q)827
O:D(6)KKJ
カ:D(4)%
O:D(5)8QT6T5J#


4本目
カ:(2567799TQXX)
O:(234556789JQ)
カ:9629
O:D(2)97Q5=628J*243*5,P(????????????)
カ:57[GC]
カ:7XTQX|X=K|X=J#

*1:言い換えると、(場の数)=(素因数分解)の等式において両辺の一の位が一致していることを要請するということ。詳細はせきゅーんさんの記事を参照。integers.hatenablog.com

*2:父・しじみぷっちょさん、母・きのこさん、妹・ししとうさん。全員が札幌杯に参加しました。

*3:時間はアーカイブにおけるこの勝負の放送時間です。配信(YouTube)

*4:例えば初期手札に絵札7枚なら7枚14桁→相手がパス→残り4枚と出されることが多いです。

*5:「QK部 -1213-」第51話にこの状況と似た設定の描写があります。

*6:第3期Mathpower杯準々決勝 nishimuraさんとの対戦 graws188390.hatenablog.com

素数大富豪大会札幌杯・参加報告

気づいたらまた2ヶ月以上ブログを放置してしまいました。さすがに音沙汰ないまま長期間放置するのはよくないので、多少軽めの記事でもコンスタントに書くほうにシフトしていこうと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

さて、去る2月29日に「素数大富豪大会札幌杯」(以下「札幌杯」)が開催されました。札幌杯は第2期・第3期Mathpower杯およびマスパーティ杯覇者のもりしーさんが主催する素数大富豪大会です。札幌で開催ということもあり、北海道在住の参加者が多いのが特徴です。
prm9973.hatenablog.com
YouTubeにて配信が行われました。こちらからご覧ください。 配信(YouTube)

大会は全プレーヤーを対象とした「無差別級」(参加者16名)と初~中級者を対象とした「ライト級」(参加者11名*1 )の2階級に分かれておこなわれました。
昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって大会前日(2月28日)に北海道知事より緊急事態宣言が発表され、外出を控えるよう指示されました。札幌杯についても開催の可否等が協議された結果、大会自体は決行すること、現地参加も認めるがオンラインでの参加を推奨することに決まりました。大会当日は無差別級4名・ライト級6名がオンライン参加、現地での参加者は全員がマスク着用やこまめな手洗い・うがい等の感染予防を徹底することとなりました。また、大会翌日(3月1日)に開催が予定されていた「素数大富豪で遊ぼう会in札幌」は中止となりました。

私は無差別級に参加しました。すでに自戦記を公開しているプレーヤーがいらっしゃいますが、私も自身の対戦を振り返り当時の思考をまとめておくことにします。また、大会の数譜データから過去の大会と比較した傾向を考察する予定です。

自戦記一覧
なきゃのさん
無差別級1回戦(vs. みきさん)
無差別級準々決勝(vs. 二世さん)
無差別級準決勝(vs. けんさん)
無差別級決勝(vs. カステラ)

はちさん
ライト級決勝(vs. 佐藤雄介さん)

お知らせ

ブログでも何度か言及している素数大富豪小説
「QK部 -1213-」*2が書籍となります。『QK部 トランプゲーム部の結成と挑戦』としてKADOKAWAより3月9日発売です*3


私自身としても、素数大富豪を始めたころから読んでいた小説の書籍化とあって発売がとても楽しみです。

*1:無差別級との重複参加者6名を含む。

*2:書籍化に伴い、タイトルが「QK -1213-」から変更されました。

*3:20200309は素数

続・4336素数とその周辺

この記事は素数大富豪Advent Calendar 2019の24日目の記事です。
adventar.org

前回4336素数について書きすぎたために書けなかった「その周辺」について書きます。
graws188390.hatenablog.com

素数大富豪研究会でも発表いたしましたが、多枚出しに関して81210、8855、4410、4336、593のような*1特定の数字列が入った素数(発表では「パターン型」と呼びました)を集中的に覚えて素数の個数を稼ぐ方法があります。パターン型はプレーヤーのオリジナリティを出すことができるので、「My素数」を持ちたい人、多枚出しで派手なプレイングをしたい人などにとくにオススメです。本記事ではこうしたパターン型の素数を探す方法について紹介いたします。

パターンを選ぶ

まずは、これから多枚出しを探すにあたってあらかじめ固定しておく「パターン」を決めます。先に挙げた例だと8855、593のような数字列を決めようということです。後に得られる素数の個性に関わる重要なステップですが、臆することなく自由に選んでよいと思います。使いやすさを重視して偶数を固めたり(例: 81210)、語呂の面白さから決めても(例: 8855(ババアGOGO))よいです。自分の名前や推しの名前からとってももちろんOKです。ただしラッキーセブンが好きだからって7777とか同じ数字ばかりにすると素数大富豪で出す際の難易度が高くなりすぎるので気を付けましょう。
以下、5T5Aをパターンに選んだとして素数探しの例とすることにします。ちなみに5T5Aというのは510510が17以下のすべての素数の積になっていることに由来します。これは岩淵夕希(物智)さんの「魔神出し」「魔神ブースター」にインスパイアされたものです。510510にすでに知っている素数を使ってアレンジすれば素数である可能性の高い数(少なくとも17以下の素数では割れない)が生成できます*2
blog.yu.butchi.jp

パターン型素数を探す

パターンを決めたら、いよいよ素数探索です。探し方に決まりはとくにありません。自由に探して全然問題ありません。ただ、何かしらの指針はあったほうがよいと思うのでそれを紹介します。

人力で調べる*3

覚えたい素数の形をある程度決めてしまって、該当する数が素数であるかを素数判定アプリなどに入力して虱潰しに調べる方法です。たとえば、5T5AとQ24(今日の日付)を合わせて素数をつくろうとすれば、5T5AQ24に近い形の素数を探すことになります。これは素数ではありませんから1枚換えるなり1枚追加するなりして調べれば5T5AQ23(昨日なら素数だった)、5T5AQ24J(Jをつければ素数)などが手に入ります。
この方法はあらかじめ形を決めてしまっているので得られた素数を覚えるのがスムーズにいくメリットがありますが、素数が得られないことがある、時間がかかるなどのデメリットがあります。

素数探索ツールを使う

もっと効率よく素数を探したい人は、素数探索ツールを使いましょう。自分でプログラムを書いてしまうのがベストですが、お手軽にできる方法としてnishimuraさんが公開している素数大富豪 手札探索を使う方法があります。

[設定]欄に必要な情報を入力して「探索」をクリックすると探索が始まります。

  • 素数探索枚数上限 最大何枚出しまで調べるかを入力。
  • 合成数探索枚数上限 合成数出しを最大何枚出しまで調べるかを入力。合成数出し探索が不要なら「0」を入力。
  • 優先探索 正の整数を入力するとその枚数の素数を優先的に探索する。不要なら「0」を入力。その場合1枚出しから順次探索される。
  • 評価値を表示 チェックを入れると評価値が表示される。評価値が高いほど、cpu対戦でcpuが出す可能性が高い。
  • 枚数を表示 チェックを入れると出力された各素数に対しそれが何枚出しであるかが表示される。
  • 枚数順に表示 チェックを入れると出力結果が自動的に枚数順にソートされて表示される。
  • 制限時間 素数を探索する時間をミリ秒単位で入力。探索中に制限時間になった場合、探索を中止しそれまでに発見した素数が出力される。
  • 手札 カードの内訳を入力。数字のほか、アルファベット(ATJQK)や語呂合わせのひらがな・カタカナも対応。14以上の整数も入力できる(ただし値がどれだけ大きくても1枚としてカウントされる)。ジョーカーは「0」または「-1」を入力*4

入力できる文字の一覧
0: 00おぬねのまられわオヌネノマラレワ
1: 11AaAaあぃいぇえひびぴアィイェエヒビピ
2: 22つづにふぶぷツヅニフブプ
3: 33さざみサザミ
4: 44しすずほぼぽゆょよシスズホボポユョヨ
5: 55うこごウコゴ
6: 66むもりるろムモリルロ
7: 77せぜちぢなへべぺセゼチヂナヘベペ
8: 88はばぱゃやハバパャヤ
9: 99きぎくぐキギクグ
10: TtTtそぞただてでとどめソゾタダテデトドメ
11: JjJjじジ
12: QqQq
13: KkKkかがけげカガケゲ

手札欄に先ほど決めたパターンと、他の手札を適当に入れて探索しましょう。探索は前の方にある数から順に組み合わせて行われるので、パターンを先頭に入力すると優先的に探索してくれます。結果を見てビビッときたものをピックアップして覚えていきましょう。

もう少しハイレベルな探索

素数は並べ替え最大のものが出力されるので、パターンが途中にあったりすると覚えにくい場合があります。パターンが先頭にくるものを探索したい場合は次のようにします。
手札欄に「x」と他の手札を入力し、その下に
X=[パターン]のうち[1]種以上素数、xの位置[1]桁目
と入力します。するとパターンが先頭にくる素数が出力されます。
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四つ子素数探索

手札欄にパターンと「x」、他の手札を入力し、その下に
X=[1,3,7,9]のうち[4]種以上素数、xの位置[-1]桁目
と入力します。JK四つ子素数なら
X=[1,7,11,13]のうち[4]種以上素数、xの位置[-1]桁目
と入力すれば探索できます。
f:id:graws188390:20191223234958p:plain
手札に51051と一通りのカードを入力し、制限時間を21600000ミリ秒(=6時間)*5に設定して四つ子素数を探索すると、51051を含む四つ子素数(ただし幹で同じランクのカードを4枚以上使うものを除く)を10枚出し*6まではすべて、11枚出しは1,1もしくは1,2を含むものを100個ほど発見できました。
f:id:graws188390:20191223235156p:plain

パターン型素数を覚える

覚えるべき素数をリストにしたら、覚えていきます。偶数消費型のもの、語呂合わせがつけられるもの*7、とりあえず目についたもの、基準は何でもよいのでどんどん覚えましょう。そして実戦で出してみましょう。実戦の中で「こういう形の素数を知っていればよかった」と思ったらまた探索して覚えます。
せっかく5T5Aのつく四つ子を探索したので覚えやすそうなもの、使えそうなものをいくつか挙げてみます。

  • 510511237X, 510514441X, 510518431X, 51051966913X

51051+素数+Xという形の四つ子素数。510514441XはX=13でも素数、510518431は単独でも素数

  • 825510514X, 2866651051X, 8105105146X, 12245510518X, 44510511088X, 6551051101012X

偶数消費型。

  • 2635105147X

「プラザ今度来いよな(2635T5147)」X=13でも素数

  • 7111041151051X

セブンイレブンで四時、今度来い(711T4J5T51)」

  • 11131031251051X

「JKと三重に今度来い(JKT3A25T51)」

あとは探索→覚える→出すという一連の流れを繰り返すのみ。2ヶ月間*8こつこつやっていけば何か得られるはずです。一昨日告知された素数大富豪大会・札幌杯(2020年2月29日開催予定)まで約2ヶ月ありますので、今から始めても十分間に合います。
prm9973.hatenablog.com

まとめ

素数大富豪の戦略についてOTTYさんは次のように述べています。

現在一部プレイヤーのみで切磋琢磨している現状はもったいないと思います。もっともっと多様な戦略・素数があって個性的なプレイングがあっていいと思います。みんなが必殺技の素数を持っている時代が来て欲しいです。

戦略ゲームとしての素数大富豪 - 素数大富豪が8121013倍強くなりたい

覚える素数についてはnishimuraさんが次のように言及しています。

うまく説明できないですが、素数大富豪プレイヤーの誰もが覚えることになる素数と、そうでない素数があると思います。
それで、枚数が増えると、そうでない素数の割合が増えると思います。
そうすると、そこに「誰誰発祥の素数」と感じることができるようになります。
9494256素数*9なんかは、私発祥の素数と言って良いんじゃないでしょうか。
そういうのは早いもの勝ちなので、皆さんもぜひ自分発祥の素数を探索しましょう。
他の人発祥の素数を使うことは、おそらくどちらかというと歓迎されるのではないかと思います。
でも、自分で探索した方が覚えるモチベーションが高くて忘れにくいと思います。

絵札2枚可変型、特に9枚11桁

両者ともそうですが、私もプレーヤーごとにオリジナルの素数があって全然問題ないですし、むしろそのほうがより多くの素数に出会えることができるのでよいと思います。パターン型の素数をきちんと運用して勝とうと思うと、残り手札の処理のために3~4枚の素数をある程度覚えておく必要がありますが、My素数を出して上がるのってちょっとかっこよくないですか?

明日は素数大富豪Advent Calendar 2019の最終日です。二世さんが2019年を振り返るようです。

*1:一見並びが不自然に見えますが81210885544104336593は素数です。

*2:たとえば10Xというよく知られた四つ子素数がありますが、これを510510に加えた51061Xはまた四つ子素数です。

*3:しかし結局素数かどうかを判定するのはシステムのほうなので言い方には語弊がありますが、後述の方法との区別のためにこう呼ぶことにします。

*4:「-2」や入力できる文字の一覧にない文字などでもジョーカー扱いになるようですがきちんと入力しておくのが無難。

*5:就寝前に設定して起床時に結果を確認できるようにするため。

*6:前述のように51051は1枚でカウントされているので、実際の10枚出しは7枚出しとして扱われています。

*7:語呂合わせについては別の機会で記事にしたいなーと思ったり思わなかったり。

*8:この2ヶ月というのは私が4336素数を考案(2019年4月30日)してから、4336素数の存在に気づかれる(2019年6月下旬)までに相当します。

*9:筆者注: 9494256の後ろにTK, JJ, QJ, QK, KK(絵札2枚からなる奇数で3の倍数でないもの)のどれをつけても素数

4336素数とその周辺

この記事は素数大富豪Advent Calendar 2019の9日目の記事です。
adventar.org

昨日はマモさんの「1から9までのうち8つの札を1枚ずつ使った素数の覚え方」でした。覚え方が私と違うところがあって面白かったです。

2019年は元号が平成から令和に改まり、多くの人にとっても大きな転機の年だったのではないでしょうか。素数大富豪は誕生から5年がたち、その発展はますます加速するばかりです。12月7日に開催された素数大富豪研究会では多くの素晴らしい研究が揃い、活発に議論が行われました。

さて、今年私・カステラは4336(しざさら)素数という素数のクラスを考案し、素数大富豪で多く出してまいりました。この記事では4336素数についていろいろ書きます。

4336素数とは

4336(しざさら)素数とは十進表記したときに「4336」という数字列を含む素数のことです。たとえば、今日は12月9日ですが43361209は「4336」を含みかつ素数なので4336素数です*1。ちなみに最小の4336素数は243367です*2。Dirichletの算術級数定理から、とくに100000n+43361(nは非負整数)という形の素数が無限にありますので、4336素数は無限に存在します。
「しざさら」というのは現在言語学を専攻している大学院生@syz_salarの名前(ニックネーム)です。なぜ私がわざわざ他人の名前を使った素数を使うようになったか、考案の経緯、考案後の発展の話をしましょう。

4336素数のあゆみ

しざさらさんに会う以前(~2019年2月)

2018年の後半ころから私にはある危機感がありました。もりしーさんやOTTYさんをはじめとする北海道勢が8枚出しを戦略に採り入れはじめたのです。私が優勝した第1期せきゅーん杯(2018年1月)では7枚という枚数制限があったこと、それまでの私の練習に使っていた素数大富豪 ver. 4ではcpuの探索枚数が最大7枚だったこと(せきゅーん杯後8枚に拡張)もあって、当時の私にとって8枚以上はまだ未踏の領域でした。このままでは相手が8枚出しをしてきたときに成す術なく負けてしまいますから、何かしら対策を講じなければなりません。要するに8枚以上の素数を覚えないといけないのですが、素数の数があまりにも多いのでどれから手を付ければよいか見当もつきません。8枚ともなると語呂合わせをつけるのも大変です。まずは覚えている素数の数を稼ごうと思いついた戦略は

  • あらかじめ4枚を固定して、それにつけて素数になるような4枚の組み合わせを覚える

というものです。そうすれば固定した4枚ぶんは覚えなおさなくてよいので1つの素数あたりに割く頭のリソースが半分になります。併せて、二世さんの593(コックさん)素数、OTTYさんの81210素数の類似を自分ももちたいという願望もありました。ですが、ここでひとつ問題が生じます。

  • 固定する4枚をどう選ぶか?

後でさらに4枚追加して素数をつくるので何らかの語呂合わせがあてられるのがよさそうです。最初に選んだのはT3TK(T3TA3で「富田さん」)で、今でもときどき使っています*3。T3TK素数を実戦で使ってみたところ、さっそくその威力を発揮してくれました。とはいえ、手札にT,3,T,Kの4枚が揃わなければそもそも出せないので、出せる機会は限られていました。そこで、もう1つ同じようなシリーズがほしいと思っていました。

しざさらさんに会う(2019年2月)

私がしざさらさんに初めてお会いしたのは2019年2月22日のこと。北海道から東京へ来ていたもりしーさんがφカフェ数学デー(現在は数学デーinN高へ移行)にいらっしゃるということで、大学同期のEvaTecさんとφカフェに行きました。EvaTecさんがちょうど四つ子素数探索プログラムをつくったところで、それのお披露目の場でもありました*4。そのときにいらしていたのがしざさらさんです。もりしーさんからは「OTTYさんのお弟子さん」と紹介され、もりしーさんら数人と一緒に対戦したところ、3枚出し、4枚出しを難なく出してきてだいぶやり込んでいるようでした。大会に出たら優勝争いに絡んできそうな感じでした*5

4336素数の発見(2019年4月)

次にしざさらさんにお会いしたのは4月27日。私としざさらさんは幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2019」(4月27日・28日)で素数大富豪・ゴドマチ体験ブースのスタッフとして携わりました。
chokaigi.jp
その後迎えた4月30日、平成最後の日。そのころ私は四つ子素数に凝っていて、四つ子素数の一覧[Data] 2015年 3月号 素数を探せ!(その1)から、適当な数字列を含む四つ子素数を探すことをよくやっていました。
その日は超会議の直後ということもあって、同じくスタッフだったしざさらさんに因んで4336で探してみました。最小の4336四つ子素数は433609X。桁数が少なくて覚えやすいですが残念ながら0が入っているので素数大富豪で出すにはジョーカーが必要です。3743365X、5433667X、6334336Xなどと見ていくと、43366996Xを見つけます。3の倍数が多くて出しやすさに難がありますが*6、4336(しざさら)の他に996(キグロ)も含まれています。四つ子素数を探すときは大体人名の語呂が含まれているもので探すことが多いのですが*7、2人同時に含まれているのは初めてだったので少し興奮しました。4336と996とに挟まれた6に語呂をあてるのが苦労しましたが、「6→sechs(ゼクス、ドイツ語)→絶句す」とやや強引にこじつけることで落ち着きました。

twitter.com
平成の最後に43366996Xを見つけることができたので「令和のスタートは4336素数でいこう」と決めました。今思えばなんて安直な……

4336素数を探す(2019年5月~6月)

元号が改まって令和になりました。これから4336素数を探していくにあたり、まず気になったのは「すでに知名度のある数字列で4336をつけて素数になるのはあるか」でした。手始めにKTJ(KA011で「かわいい」)から始めました。絵札で大きさが稼げるのと、語呂のよさからの選択です*8。4336KTJは素数ではありませんが(29の倍数)、43362KTJや43368KTJ(しざさらはかわいい)が素数でした。後者については4336Q8KTJ、43368TKTJ、4336Q8QKTJなどに拡張することができます。ついには4336~KTJという形の素数を100個以上手に入れるまでになりました。4,3,3,6,K,T,Jの7枚が揃えば安定して9~11枚出しをすることができます。他にもKTJ以外のいくつかの組み合わせと合わせた9~10枚出しや4336四つ子素数を集中的に覚えました。
4336素数を覚えるのと並行して、素数大富豪オンラインで4336素数を出す練習を始めました。前述のT3TKと同じく手札に4336を揃えるのは難しいですが、4336が揃ったときにはここぞとばかりに4336素数を出すようにしていました。その結果、とくにカマトト後に手札を一気に減らすための手段として4336素数は大活躍しました。5月23日には4336素数で地和*9を決めるという珍事も起きました(勘出しによる天和・地和はそれまでにも何度かありましたが、知っていた素数で決めたのはこのときがはじめて)。
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一見順調そうに進んでいますが、ひとつ気がかりなことがありました。ここまでさんざん4336素数を出していて、当のしざさらさんはどう思っているのでしょうか*10。もしかしたら、快く思っていないかもしれません。しかし、それは杞憂でした。むしろ「光栄です」と言ってくださって、こちらとしては嬉しい限りです。6月26日には素数大富豪オンラインでしざさらさんと対戦する機会があったのですが、3回連続で先手&初期手札に4336が揃うという幸運にも恵まれて3回4336素数を出すことができました(そして圧勝した)。こうして4336素数はしざさらさん公認の素数となりました。
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4336素数の拡大(2019年6月~)

私が4336を含む素数を出しまくっているという情報がだんだん知られていったのは6月から7月にかけてでした。まず、先ほども登場したEvaTecさんが4336素数を探すためのプログラムとその結果をまとめてくれました。
github.com

  • 4336.py カードの組み合わせを与えるとそれと4336をあわせてできる4336素数を出力するプログラム(Python)。
  • 4336PRIME4.csv 上に4336をつけても素数になる4枚出し素数の一覧。
  • 4336PRIME5.csv 上に4336をつけても素数になる5枚出し素数の一覧。
  • 4336QUAD.csv 4336から始まる四つ子素数の一覧。4336とX(=A,3,7,9)をあわせて合計11枚まで。

4336素数以外にもいろいろ揃っているので一見の価値ありです。

6月30日のオンライン素数大富豪デーではもりしーさんが久しぶりに参戦し*11、もりしーさんの目の前で4336素数を出す機会がありました。

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7月から始まった素数大富豪トーナメント第1期蝉王戦では43361210245678910111213を出すことができました*12。大会ではnishimuraさんが43361212131011を出しており、私以外にも4336素数を使う人が現れて万感の思いでした。
8月に突発的に行ったnishimuraさんおよびもりしーさんとの百本勝負*13でも4336素数は活躍しました。もりしーさんも4336素数を繰り出しており、もりしー:433628121011→カステラ:433625121011(革命中)という2回連続で4336素数が出されるということが起きました。さすがはもりしーさん、4336素数にもきちんと対策を講じており私の433612645678910111213に対し922212345678910111213を返しています。
10月のマスパーティ杯では昨年のMathpower杯でもりしーさんが出した35QQQ8A(35億素数)のように4336素数を出そうと臨みましたが、手札に4336が揃う前に敗退してしまいました。しかし、ドゥーさんが準決勝で4336131211を出してくれた上に*14OTTYさんとなきゃのさんが解説で4336素数に触れてくださいました*15
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おすすめ4336素数

私が覚えてきた4336素数で使いやすい、覚えやすい、とくに印象に残っているものを私の独断と偏見で選んで紹介します。4336素数を出せば出すほどしざさらさんが喜びますので、ぜひ覚えて出してください。

  • 43361212131011

上でも述べた4336~KTJという形でも初期に覚えたもの。2枚のQの間には2,5,6,8,9のいずれを挟んでも(433612212131011, 433612512131011, 433612612131011, 433612812131011, 433612912131011)また素数になります。

  • 4336523

みんな大好き523(ゴツ美)をつけると素数

  • 433612789

連番の部分があって覚えやすい。しざさらさんに素数大富豪研究会の会員番号に選んでいただきました。

  • 433624271

4336の素因数分解は2^4*271ですが、それをすべて並べると素数になります。

  • 4336104107

「しざさらで幸せ」。4336104103, 4336104109と合わせて三つ子素数。しざさらさんには「しざさらテスト」と命名されました。

  • 4336433611

4336を2組含む素数。3を4枚使うので出す難易度が高い上に、1組ずつ別の数と合わせて4336素数を2つつくったほうが無難。

  • 4336441013

ししとうさんがよく使う4410(ししとう)と4336を同時に含む素数。ちなみに4410433613も素数です。

  • 43361212889

「しざさら熱々ハンバーグ」。もともと4336889を覚えていましたが、ある日の素数大富豪オンラインで889(ハンバーグ)の話になったときに調べて見つけました。ちなみに1212889は素数です。

  • 4336433643361

4336が3組。3が6つ含まれますがジョーカーを使えばギリギリ出せます。果たして出せる日は来るのだろうか……

  • 433612645678910111213

もりしーさんに「もはや狂気」と言わせしめた素数です。4336に1~13の連番(に近い形)をつけた素数を探して発見。3を多く使うのを嫌って3の部分を変えたところ今度は6を3枚使うことになった本末転倒な素数。でも出せるときは出せる。返されるときは返される(上記参照)。

「パニーニしざさら食う」。手札に揃うことが多く、私が思うに一番よく出す4336四つ子素数

134336611は単独で素数な上に、X=13とした13433661113も素数

数字が2個ずつ並んでいるところが多くて一見4336素数には見えない4336四つ子素数

  • 43361113741X(四つ子素数)

「しざさらJKなすび」。謎の語呂合わせのために覚えている四つ子素数

  • 433612111213X(四つ子素数)

4336と絵札4枚でつくれる四つ子素数

  • 433692512107X, 2433697101211X, 4336121321911X (いずれも四つ子素数)

11枚出しの4336四つ子素数。ちなみに433692512107, 2433697101211, 4336121321911はそれぞれ単独でも素数

  • 54336111348X, 81113484336X(いずれもJK四つ子素数)

4336の他に111348も共通しているJK四つ子素数2組。

  • 8216814336X(JK四つ子素数), 8216914336X(四つ子素数)

上から5桁目が8か9かの違いしかないJK四つ子素数と四つ子素数*16

  • 68691043363

ムバラクとしざさらさん」。この素数は私が4336素数を考案する前の2019年3月、しざさらさんが札幌で北海道勢と素数大富豪をした際に二世さんが贈った素数。6869(ムバラク)のつく素数を探すのがこのときの話題だったようです。4336素数の元祖。

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詳細はもりしーさんのブログを参照。
prm9973.hatenablog.com

  • 14336=2^11*7, 433645=5*86729, 1294336=2^14*79 , 5134336=2^11*23*109

番外編として4336合成数で比較的狙いやすいものを紹介します。4336が4桁の2^4の倍数なので、上に適当な数をつけることで2の高い冪で割れる数*17がつくれます。433645は必要なカードが233445566789と綺麗な形です。

まとめ

4336素数を覚えることで次のメリットが得られました。

  • 多枚出しをたくさん覚えられた

言わずもがな。これは単に大きな素数を出すチャンスが増えただけでなく、相手に「ここで8枚出しをしても返されるかもしれない」などと思わせ多枚出しを抑止する効果もあります。

  • 素数大富豪の「トレンド」をつくることができた

もりしーさんが先日の記事(下記参照)で触れていましたが、素数大富豪では一時的にある特定の形の素数が頻出するようになったり、プレーヤーごとに出す素数の傾向が変わったりします。4336素数はその中のひとつとして数えられており、先にも述べましたが、嬉しいことに他のプレーヤーにも使われるようになりました。このトレンドが一過性のものになってしまってはとても残念なのでこれからも4336素数を出し続けていきたいです。
prm9973.hatenablog.com

本当は4336素数から発展させて「特定の数の入った素数の探し方」について書こうと思っていたのですが*18、4336素数の紹介だけでかなり長くなってしまったので今日はいったんここで一区切りとさせていただきます。続きは素数大富豪Advent Calender 2019の24日目に。
最後になりますが、4336素数に賛同し、本記事の執筆を快諾してくださったしざさらさんには感謝の念に堪えません。本当にありがとうございます。また、4336素数の趣旨を理解し、ときには自ら4336素数を出してくださる素数大富豪プレーヤーの皆様にもここに感謝申し上げます。37104336139X(みんなとしざさらへ(え)サンキュー, 四つ子素数)! 今後とも4336素数をよろしくお願いいたします。

明日の素数大富豪Advent Calendar 2019の担当はふみ川まうりさんです。「子供と素数大富豪をやるとき」について書いてくださるようです。

*1:それが理由で9日に記事を書くことにしました。実は43361207も素数なのですが、12月7日は素数大富豪研究会でポスター発表する予定でしたので避けました。

*2:しかも非正則素数。判定にはtsujimotterさんの非正則素数チェッカーを使用いたしました。tsujimotter.info

*3:とくに宣伝もしなかったし、あまり話題にも上がらないのですが(下のツイートくらい)、知っているプレーヤーが何人かいるようです。ちなみに「『富田さん』って誰よ?」という質問に対しては「しんゆう」とだけ答えておきましょう。

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*4:四つ子素数を探しては語呂合わせをつくることをしていました。この日につくった語呂合わせは2T2K4QX(ニート漬けスイーツ)、J2T46KX(いいニートスモーキング)、6J48TKX(萌足パトカー)などです。

*5:実際、10月のマスパーティ杯ではベスト8になっています。

*6:出す難易度でいえばすぐ近くの43366972Xがお勧め。

*7:人物がいると語呂合わせがつくりやすいから。

*8:しざさらさんは実際に「かわいい」のでこの選択にとくに抵抗はありませんでした。

*9:ちーほー。麻雀からの流用で、ここでは後手が自身の最初のターンで上がることをいいます。

*10:積分と極限の順序交換には気をつけるのに、こういう順序には無頓着なのはダメでしょ。

*11:5月に札幌に開店したカレーパンドラ本店@curry_pandrahの店長となるなど多忙な日々を送っているようです。

*12:桁数を欲張りすぎて2度も失敗していますが。

*13:詳しくはこちらの記事にまとめております: graws188390.hatenablog.com graws188390.hatenablog.com

*14:実は、このときのドゥーさんの初期手札(A3334468TJQ)は43368Q4A3TJで上がれます(画像ではJをドローしています)。

*15:実際の場面はこちらからご覧になれます。4336A3QJが出たのは3:47:05ころ、解説は4:23:13ころからです。 Part 2: 数学の楽しみ方の見本市「マスパーティ」(10/19 23:45 ~ 10/20 10:45)

*16:追記(2020年1月2日):このタイプの素数は他に410510812X(四つ子素数)、410710812X(JK四つ子素数)があります。

*17:このような数は「2進戦闘力が大きい」といいます。

*18:だからタイトルが「4336素数と『その周辺』」なのです。

「素数大富豪マスパーティ杯」が開催されます!

過去3年にわたって開催された数学の祭典Mathpowerが今年はないことを受けて、数学の楽しみ方の見本市「マスパーティ」が10月19日~20日、30時間通して行われます。Mathpowerの深夜企画・素数大富豪大会(Mathpower杯)も、マスパーティでも引き続きあります! 19日21時ころから翌20日7時ころまで、10時間かけて素数大富豪最強の座を決めます!

マスパーティ・ホームページ
mathparty.localinfo.jp

開催の経緯・内容など(主催のtsujimotterさんのブログ)
tsujimotter.hatenablog.com

開催趣旨など(主催のキグロさんのブログ)
ch.nicovideo.jp

マスパーティはネット配信されるようなので、ぜひご覧ください(入場チケットはすでに締め切られました)。

追記(2019年10月18日): ネット配信についてはすべてYouTube liveによって配信されることになりました。以下より視聴できます。
Part 1(19日12:30~23:45)
Part 2(19日23:45~20日10:45)
Part 3(20日10:45~19:30)

大会の詳細は現時点では発表されておりませんが、おそらくは前年までのMathpower杯を踏襲したものになるかと思います。ここで前年のルールを振り返ってみましょう。

  • 参加者24人によるノックアウト方式。1試合2本(準々決勝以降は3本)先取で勝利。
  • 1本目の先攻は試合前に行われるじゃんけんの勝者。2本目以降は直前の敗者が先攻。
  • ルールは公式ルールに同じ。枚数制限なし、上がりの制限なし、手札上限なし、流れたカードは流れた順に山札になる(が、ルール通りに運用されていない勝負がいくつかある)。
  • シンキングタイム1分、1手1分(時間切れは強制パス)。
  • 1本あたりの制限時間は15分。15分が経過した時点で勝敗がついていない場合は勝負を中断、お互い手札のカードすべてを使って1つの数をつくる。素数判定の結果、素数がつくれた方の勝利。両者つくれた場合はより大きな素数がつくれた方の勝利。両者つくれなかった場合は手札の枚数の少ない方の勝利。

    【第3期Mathpower杯】1回戦-1 タカタ先生-くじら (1) - 初代素数王の備忘録
現在判明、およびほぼ確実であろう情報は以下の通りです。
  • 参加者は当日(10月19日)会場で募集する。上限32人。
  • ノックアウト(トーナメント)方式。1試合はプレーヤー2人で行い、先に2本ないし3本(大会の消化ぐあいから変更の可能性あり)取ったほうが勝ち上がり。対戦カードは抽選で決まるが、初戦で大会上位経験者同士が当たらないようにするなどの調整はある見込み。
  • ルールは公式ルールに従う。各種制限時間については前年と同じ見通し。山札がないときのペナルティの処理についての詳細は不明*1

前年度Mathpower杯準優勝者として特に気になるのはいわゆる「15分ルール」の存在です。この1年での素数大富豪のレベルの上昇はとどまることを知らず、8枚出しでさえも珍しくはないどころか、普通に出される上に何事もないかのようにカウンターされるようになりました。手札が多くても捌ききれるようになり、ペナルティを恐れない多枚出しが増えました*2。その結果、勝負が長期化する場合がありますがその場合に15分ルールが適用されるケースがありえます。このプレースタイルに15分ルールがどう影響を及ぼすか注目です。

また、20日7時30分ころからは18歳未満のプレーヤーを主に対象とした「ジュニアの部」も行われるので、そちらも併せてご覧ください。

では10月19日*3、マスパーティでお会いしましょう!

*1:公式ルールではペナルティを受けるプレーヤーが本来引くはずであった枚数だけ、相手のプレーヤーが自由に手札を捨てられる。この場合捨てる手札を選ぶ時間や捨てたカードを公開するかなどの規定は公式ルールにはない。せきゅーん杯では手札20枚以上で失格というルールが設けられたためこの状況は起こりえない。蝉王戦ではこの処理は省略された。

*2:このあたりの詳細は私がnishimuraさん、およびもりしーさんとそれぞれ百本勝負を行ったのをまとめた記事に書きました。 graws188390.hatenablog.com graws188390.hatenablog.com

*3:ちなみに10月19日は当ブログの開設1周年の日でもある。

素数大富豪百本勝負(vs. もりしーさん編)

先日のnishimuraさんとの素数大富豪百本勝負の記事*1でも告知したとおり、もりしーさんとも百本勝負を行いました。その結果を前回同様まとめます。

基本情報

分析対象は2019年8月13日~14日、および24日~25日にかけて「素数大富豪オンライン」で行われた私・カステラともりしーさんとの全対戦100戦です。素数大富豪オンラインではプレーヤーが行動するたびにその記録が出力されますので、その結果を利用します。
素数大富豪オンラインでのルールは以下の通りです

先手・後手はシステム上でランダムに決定。シンキングタイムなし。1手1分、時間切れは強制パス。ゲーム全体での時間制限はなし。公式ルールとの相違点はペナルティ時に山札が無くなったときに他のプレーヤーが手札を捨てるという処理がないこと。それ以外は同じ。

全100戦のうち私が先手となったのは54戦、もりしーさんが先手となったのは46戦でした。
また、もりしーさんがツイキャスで試合経過を配信してくださったので、ここにリンクを上げておきます。

前半(8月13日~14日)
1(1本目~8本目2手目)
2(8本目3手目~18本目4手目)
3(18本目5手目~27本目)
4(28本目~43本目)
5(44本目~48本目2手目)
6(48本目3手目~50本目)
後半(8月24日~25日)
7(51本目~55本目1手目)
8(55本目2手目~65本目1手目)
9(65本目2手目~72本目9手目)
10(72本目10手目~81本目2手目)
11(81本目3手目~83本目)
12(84本目~89本目3手目)
13(89本目4手目~94本目)
14(95本目~100本目)

出された枚数

前回同様、素数大富豪数を1枚クラス、2枚クラス、……と分類し、各クラス、各プレーヤーごとに出された回数を表にしました。ここに素数大富豪数について、それを出すために場(素因数場は除く)に出す必要のあるカードの最小枚数がnであるとき、n枚クラスに属するというのでした。

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枚数別の出された回数

両プレーヤーとも、グロタンカットが属する2枚クラスやラマヌジャン革命が属する4枚クラスを中心に2~6枚クラスが多くなっています。特殊効果のある出し方(グロタンカットGC(2枚クラス、76回)、ラマヌジャン革命RR(4枚クラス、17回)、単独ジョーカーIN(1枚クラス、19回))を除いて考えると多い順に5枚クラス、3枚クラス、4枚クラス、6枚クラス、2枚クラスの順になります(nishimuraさんとのときは3→5→4→8→2の順)。

1枚クラスは52回でnishimuraさんのときと同数ですが、全体の回数が増えている(572回→727回)ことと、そのうち単独ジョーカーの占める回数が増えている(10回→19回)ことから、相対的に減った印象です。一方で初手全出しが頻発した影響で11~12枚クラスが増え、その大半はペナルティになっています。

ペナルティに関しては、私は6枚クラスで、もりしーさんは4~5枚クラスで多くなっています。意図的なペナルティ(カマトト)の場合もありますが、手札を組んだ上で余ったのを処理しようとして勘出しした結果、ペナルティを受けるという場合(いわゆる普通のペナルティ)も散見されました。私ともりしーさんとで枚数の違いがあるのは作戦の立て方の違いでしょうか? 現に私は手札が12~20枚のときの親番でうまく手札が組めないときには適当に6枚出しすることが多いように思います。できるだけ多い枚数で出したい*2けれども、7枚以上だともりしーさんに返されたときに再度返す数を用意するのが現状難しいので、自然と6枚出しになるように感じます。

出された数

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出された数

1位は前回同様ダントツでグロタンカットでした。nishimuraさんとの百本勝負のときと同様に、2枚出しを流すためのグロタンカットはなく、単に手札を減らすためのものやグロタンチェンジ、もしくは時間稼ぎといった使い方をされました。
それ以降からnishimuraさんとのときと違う傾向が現れました。

nishimuraさんとの百本勝負での出た数ランキング上位は以下の通りです。
1位(66回) 57
2位(14回) 131311
3位(10回) 13,X
5位(8回) 1729
6位(7回) 2
7位(5回) 7,11,1312,1313
11位(4回) 5,691,44123,13111211

2位はX(単独ジョーカー)。使い方としては、1枚出しを流すのと、上がる際に余って場に何もない状況で出されるのとでほぼ半々でした。
3位はラマヌジャン革命1729。特殊効果のある3種(グロタンカット、ラマヌジャン革命、単独ジョーカー)が上位3位を占める結果になりました。nishimuraさんのときには1度もなかった再革命が4回、うち3回では再々革命も起きています。

以下、

  • 13111211(4枚出し最大素数)
  • 13(1枚出し最大素数)
  • 131311(3枚出し最大素数)
  • 1313121311(5枚出し最大素数)
  • 1312(=2^5*41、2枚出し最大素数1213超え合成数)
  • 1313121011(5枚出し2番目に大きい素数)
  • 131312(=2^4*29*283、3枚出し最大素数131311超え合成数)
  • 1313(=13*101、2枚出し最大素数1213超え合成数)
  • 131312101111(6枚出し7番目に大きい素数)

と各枚数の最大クラスの素数合成数が続きます。ちなみに2枚出し最大素数1213は1回しか出ませんでした。1312や1313で返されることを警戒され1213を勝負手にするのは心細いと感じる場合が多かったからです。
このような大きな素数合成数が並ぶ中で5がランクイン。4回すべてもりしーさんの手です。1枚出ししようとしたときに奇数を使うよりは一の位にもってこれない5を使うのがよいと考えたのでしょうか。ちなみに私は4回すべてにKを返しています。Kを使うのは少しもったいない気もしますが、これで親番がとれれば今度は自分が好きな枚数出せるので勝負をこちらのペースに持ち込めるチャンスになりますし、ジョーカーを出されても、相手にジョーカーを使わせることで余裕をなくすことができます。

2、3回出された数からいくつかピックアップして紹介していきます。

  • 663589

66358Xは四つ子素数。偶数が多めなのでけっこう便利。

  • 886429

88624XがX=A,3,7で素数になる三つ子素数ですが886249(ハバロフスク)は素数ではありません(886249=7*13*9739)。しかし、偶数部分を最大になるように並べ替えてから9をつけると素数になります。

  • 9882463

もりしーさんが2回出した素数です。988246XはX=A,3,9,Kで素数になります。上のハバロフスクの並べ替え+1枚の形。
prm9973.hatenablog.com

  • 433612789,88554336119,433628121011,433612645678910111213

前回も紹介した「4336(しざさら)素数」たちです。もりしーさんの3回を含め、計14種20回出され、上記の4種が複数回出されました*3。最後のは21桁(4垓3361京2645兆6789億1011万1213)ですが、もりしーさんに1回返されてしまいました*4

  • 6789101112413

前回7からKまで並べた78910111213が素数で、その上位互換98710121311とともに紹介しましたが、6から並べた678910111213も素数で、6789101112413はそこにさらに4を挿入した素数。実は前回も2回出していました。

  • 1313101012111211

T,J,Q,Kを2枚ずつ使ってできる最大の素数。1枚ずつの場合は13101211で、これに形が少し似ています。今回の百本勝負では2回とも私が出しましたが、もりしーさんやnishimuraさんもよく出す印象。

決着までの手数

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決着までの手数

もりしーさんはnishimuraさんと比較して全出しやラマヌジャン革命などの変化を求めた作戦を多用するプレーヤーです。このような大胆な戦術をとるには、ペナルティによって手札が増えてもその大量の手札を捌ききれる多枚出しをたくさん覚えている必要があります。もりしーさんが実際に多枚出しを多く知っていることについては、第3期Mathpower杯での数譜からも窺えます*5。もりしーさんによる初手全出しは、先手となった46回のうち10回。これはnishimuraさん(初手全出し1回/先手46回)や私(vs. nishimuraさん: 6回/56回、vs.もりしーさん: 8回/54回)よりも多いです。そのうちワンターンキルが3回(79本目・8412841210117、93本目・58613123567129、100本目・8121045454861)記録されました。全出しに失敗したときにはペナルティで増えた手札を減らすのに手数を要します。その結果、百本勝負全体における各勝負の決着までの手数の平均値は8.7手でnishimuraさんとのとき(6.8手)より多くなりました。一方で、中央値は5.5手でほぼ同じ(5手)。6手以下の短期決戦は、nishimuraさんとの70本/102本よりは少ないものの、6割の60本で過半数を占め、中央値の増加への寄与は小さいものでした。

短期決着については前回の記事で紹介したパターンがほとんどでしたが、それに当てはまらないものもありました。
3手決着では初手ドローで12枚になった手札を6・6に分けて出す作戦の成功が2度ありました(もはもりしーさん、カは私(カステラ)。以下同様)。

21本目: 先手(カ)998623→後手(も)8121071113→先手71312121311#

99本目: 先手(も)887641→後手(カ)41212101311→先手91211121013#

合成数出しによる待ち伏せによる3手決着も2度成功しました。

3本目: 先手(カ)523→後手(も)544、カマトト→先手131210=2*5*13121#

77本目: 先手(も)947→後手(カ)8123→先手81211=13*6247#


個人的に珍しいと思ったパターン。

8本目: 先手(カ)57[GC]→先手57[GC]→先手X[IN]→先手86412111013#

後手に1回も手番を渡さず勝利(ワンサイドキル)。

94本目: 先手(も)5→後手(カ)13→先手X[IN]→先手141487711213#

X(単独ジョーカー)を勝負手にするもの。長期戦となって、手札が5~10枚ほどに減ってからこのパターンに入ることはありますが、初手から入るのは残り枚数の多さからほとんどありません。ジョーカーがありさえすればできるのがこの作戦の長所です。

最長は32手でした。nishimuraさんとのとき(23手)より9手長い。

44本目: 先手(カ)57[GC]→先手67891212121213、ペナルティ→後手(も)5734566810131111、ペナルティ→先手986869、ペナルティ→後手586134410591→先手43369876131011→後手パス→先手22221212121255581313997、ペナルティ→後手647→先手859→後手877→先手2129→後手101111→先手131311→後手パス→先手1729[RR]→後手パス→先手12121210109→後手446131110、カマトト→先手13488553663、ペナルティ→後手13→先手2→後手1、カマトト→先手433612645678910111213→後手パス→先手82121111→後手8810106、カマトト→先手2→後手1、カマトト→先手105=3*5*7→後手パス→先手13#

先手はグロタンカットのあと全出しするも失敗。後手も全出しして失敗。先手が6枚出しもまた失敗。後手11枚出しに先手はカウンターで再び親番もとるも、全出しはまたまた失敗。3枚出しラリーでお互いに手札を減らしたあと、親番をとった先手がラマヌジャン革命。先手が10枚出しでペナルティ*6を受けるが、手札にジョーカー2枚が揃う。そのまま先手ペースで勝ち切った。なお30手目の105はAX5|X=0の3枚出し合成数

まとめ

このたびは、nishimuraさんと102戦、もりしーさんと100戦行い、非常に有益な数譜が採れました。第3期Mathpower杯から10ヶ月たち、レベルがますます上がっていることが浮き彫りとなりました。まだまだ調べたいこと*7もありますが、取り急ぎこれで一区切りにしたいと思います。

今回対戦してくださったnishimuraさんともりしーさんに厚く御礼申し上げます。

*1:こちらからどうぞ。graws188390.hatenablog.com

*2:手札をうまく組み切れないときは往々にして手札が偶数に偏っていることが多いので。

*3:他に1回出されたのは433663、4336889、822433697、822433699、68691043363、433612121311、433625121011、43361213121011、43369876131011、43361234567891011111213。

*4:2ヶ月前はこうだったのに。

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*5:詳細は私の過去の記事を参照: graws188390.hatenablog.com graws188390.hatenablog.com

*6:1348855336Xなら四つ子素数

*7:何か調べてほしいことがありましたら私まで。